2024年度 東京都の運送・物流・建設業向け補助金「設備投資緊急支援事業」

はじめに

「働き方改革関連法」の時間外労働の上限規制が本年4月から運送・物流、建設業等にも適用されることによって、運送・物流、建設業界では人手不足の深刻化や売上の減少等、いわゆる『2024年問題』が懸念されています。
そのため、東京都では、『2024年問題』への対策として生産性の向上や競争力強化のために必要となる機械設備の導入経費の一部を助成する「設備投資緊急支援事業」を本年度新たに開始しました。
本記事では、「設備投資緊急支援事業」の制度や申請する際の留意点などをご説明いたします。

『2024年問題』とは?

「働き方改革関連法」は、2019年4月より施行されましたが、運送・物流業や建設業においては、5年間の猶予期間が設けられていました。そして5年が経過した2024年4月1日から、運送・物流業や建設業でもこの法律が適用されます。
この結果、時間外労働について、年960時間(休日労働を含まず)の上限規制が適用されることになり、企業は早急に人手不足や長時間労働に対処する必要がある状況です。

設備投資緊急支援事業の概要

助成対象者令和6年4月1日現在で、東京都内に登記簿上の本店又は支店があり、
都内で2年以上事業を継続している中小企業者等
対象事業運送・物流、建設業及びその他業種で、
本年4月から適用される働き方改革関連法の時間外労働の上限規制による
人材不足等の対策に必要となる機械設備を新たに導入する事業
補助額補助上限額 1億円(下限100万円)
補助率 5分の4以内
補助事業実施期間交付決定日の翌月1日から1年6か月間
(令和6年10月1日~最長令和8年3月31日)
補助対象経費時間外労働の上限規制による人材不足等「2024年問題」の対策のための
機械設備、器具備品、ソフトウェアの導入経費
(1基50万円以上)
補助金上限1億円で補助率が4/5ですので、1億2500万円以上の投資を行った場合に、最大額の1億円が補助される計算となります。補助率が非常に高いことが特徴です。

申請はJグランツからの電子申請となりますので、申請をご検討される場合は、早めにGbizIDプライムの取得手続きを行っていただくことをお勧めします。

設備投資緊急支援事業の想定フロー

公社の補助金の場合、申請して補助金が入金されるまでのフローは上記のようになるかと思います。面接審査があり、そこには金融機関のご担当者やコンサルタント等、社外の者は同席できません。そのため、一連の取組は経営者の方が積極的に参加いただく必要がありますことをご留意ください。

設備投資緊急支援事業の対象設備

補助対象となるものは、機械設備やソフトウェアであれば何でもよいというわけではなく、「時間外労働の上限規制による人材不足等「2024年問題」の対策」に繋がる設備等である必要があります。

  • 現在のスタッフが現在より短時間で作業を行えるようにする
  • 現在の人数よりも少ない人数で作業を行えるようにする
  • 作業負担を軽くすることで、より多くの人が業務に携われるようにする
  • 連携を行いやすくすることで、作業を切り分け複数人で対応できるようにする

など、対策はさまざまかと思います。

既存の設備より効率的に作業が行える高性能な最新設備を導入する、ロボットで一部業務を自動化する、パワーアシストスーツなどによって作業者の負荷を軽減させるなど、補助金がなくてはなかなか取り組めない思い切った設備投資をこの機会にご検討いただくと良いかと思います。

さいごに

設備投資緊急支援事業の公募要領は4月上旬に発表予定とのことです。おそらくそのタイミングで説明会も実施されるかと思いますので、ご興味がある方は設備投資緊急支援事業公式ページのこまめなチェックをお勧めします。

事業環境がめまぐるしく変化する中、自社の努力だけでは解決が難しい課題が増えています。補助金等の施策を活用し、ぜひ企業の経営力向上に繋げていただければと思います。

中小企業診断士+2児の母。 もともとはIT系を得意としていたはずが、補助金の申請支援のご希望が多いため、最近はすっかり補助金支援専門家になりつつありますが、どんなご相談でも歓迎です。1件1件について常により良い結果を目指し、全力で事業者様をご支援しております。