2025年3月3日より、地域観光魅力向上事業の1次公募が開始しました。
この補助金は、全国津々浦々に観光による経済効果を波及するために、地域資源を活用した収益性が高く独自性・新規性のある観光コンテンツの造成を支援をするものです。
本記事では、対象となる民間企業がスムーズな申請に繋げられるようにするために、補助金の制度についてわかりやすく説明いたします。
目次
地域観光魅力向上事業の概要
地域観光魅力向上事業は、特定地域への観光客が集中する中、日本全国各地へ観光客が訪れるよう、魅力ある観光コンテンツの造成や、その後の販路開拓・情報発信を支援するものです。
本事業においては、観光客はインバウンドを目的とするものではなく、国内の観光客の誘致も対象としています。

地方公共団体、観光地域づくり法人(DMO)、観光協会のほか、民間企業も申請が可能ですが、民間企業が申請をする場合は関係する市区町村の同意を得る必要があります。
地域観光魅力向上事業1次公募のスケジュール
地域観光魅力向上事業の1次公募は、下記スケジュールが予定されています。状況により2次公募も予定しているとしていますが、1次の審査状況によっては2次公募はないということですので、検討されている方は1次で申請されることをお勧めします。

補助金の対象となるのは、交付決定後から2026年2月28日までに発生した費用(契約・発注~支払の一連の取組)のみが対象となります。事前に契約したものや既に購入したものなどは補助対象とはなりませんのでご注意ください。
地域観光魅力向上事業の事業者要件
地域観光魅力向上事業の1次公募に申請できるの事業者の要件は、以下のとおりです。
- 地方公共団体、観光地域づくり法人(DMO)、観光協会、民間企業等であること。
- 地域の関係者と連携すること
観光コンテンツの造成経験は問わないとしています。
地域観光魅力向上事業の補助金額・補助率
補助金額・補助率は、下記のとおりです。
補助上限額 | 補助率 |
---|---|
1,250 万円 | 400万円まで定額 400万円を超える部分については補助率1/2 |
なお、実施する事業は最低でも事業実施に係る額が600万円以上である必要があります。
たとえば事業実施額が600万円の場合、400万円は定額補助、残り200万円のうち1/2の100万円の補助を受けられるため、自腹額は100万円となります。
地域観光魅力向上事業の申請枠
地域観光魅力向上事業の申請枠は、観光コンテンツを新たにつくる取組について支援を受けられる「新創出型」と、造成したコンテンツの販売について支援を受けられる「販売型」の2つです。
いずれの申請枠においても、下記要件を満たす必要があります。
- 地域で事業者が連携して、地域に根差し、継続的に実施するツアー・体験等の観光コンテンツを造成する取組であり、かつ地域の産業連携を通じて観光消費拡大を図る取組であること。
- 観光コンテンツの販売及び継続的な提供を前提とした取組であること。
- 本事業実施期間内に、観光コンテンツについて、観光コンテンツタリフ又はOTA向け掲載情報票を作成し、提出すること。
重複して応募はできないため、いずれかを選んで申請することとなります。
新創出型 | 販売型 | |
---|---|---|
概要 | 本事業実施期間内に、新たな観光コンテンツ造成及び販路構築を行い、本事業終了後速やかに販売開始することを目的にした取組 | 本事業実施期間内に、造成した観光コンテンツを販売することを目的にした取組 |
個別要件 | 本事業実施期間内に、観光コンテンツの販売を想定した運営体制を整備し、販路を構築すること。 | ・本事業実施期間内に、造成した観光コンテンツを販売することを必須とし、販売経路に乗せ、観光客が当該コンテンツを購入できる状態とすること。また、販売実績報告書を作成すること。 ・本事業実施期間内に、SNS等を活用して積極的に情報発信を行い、販路を構築すること。 |
地域観光魅力向上事業の補助対象経費
地域観光魅力向上事業で補助対象となるのは、下記のとおりです。
補助対象経費 | 具体的な経費例 |
---|---|
① 観光資源を活⽤した観光コンテンツの造成に係る経費 | ・観光コンテンツ、旅⾏商品、名産品等の企画開発 ・ワークショップ、協議会等の開催 ・専⾨家からの意⾒聴取 ・ガイドの育成、観光イベントの実施 ・観光戦略の策定 ・地域事業者等に対するセミナーの開催 ・造成した観光コンテンツに関するモニターツアーの開催 ・効果測定に必要な調査 等 |
②備品の購入・設備の導入に係る経費 | ・観光コンテンツの造成等に必要となる備品の購⼊や設備の導⼊等 (真に必要不可⽋なものに限る。) |
③販路基盤整備・プロモーションに係る経費 | ・造成した観光コンテンツを販売するために必要となる写真、動画、ホームページ等、対外的な情報発信のための素材やツールの作成 ・造成した観光コンテンツの販路拡⼤を⽬的とした販路基盤整備・プロモーションに係る経費 ・造成した観光コンテンツに関するファムトリップやインフルエンサーの招聘 ・外部商談会への参加に係る旅費 等 |
対象となるのは補助事業の実施のために必要な経費に限り、自社の恒常的に発生する経費などは対象外となります。
地域観光魅力向上事業の申請に必要な書類等
補助金の申請にあたって準備するものについては、下記のとおりです。各種様式は公式ホームページからダウンロードすることが可能です。
- 様式1 事業計画書
- 様式2 費用積算書
- 様式3 事業実施スケジュール
- 様式4 事業概要
- 様式5 市区町村の同意書(実施主体が地方公共団体である場合は不要)
さいごに
本補助事業では、将来に亘って持続的に地域誘客が促進されるような観光コンテンツの提供が求められています。
観光庁の『サステナブルな観光コンテンツの実践に向けた事例集~観光庁「令和4年度サステナブルな観光コンテンツ強化モデル事業」の内容に基づいて~』によると、観光コンテンツとは地域資源を活用して旅行者に提供する滞在・体験のプログラムやツアーのことを主に指しますが、持続可能な観光コンテンツに取り組むうえでは、観光のメリットを地域の経済・社会・環境に適した形で最大限に発揮し、旅行者が訪れることによって地域にプラスの影響をもたらすことが重要としています。
- 地域資源の利用と保全を両立する
- 地域内での経済的な循環を生み出す
- 交流の機会を創出・拡大する
- 地球環境保全に貢献できる
上記の点についても考慮した上での事業計画策定をお勧めします。