2025年4月30日に、質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の公募が開始しました。
この補助金は、観光ビザの期間を超えたロングステイのデジタルノマドの増加が予想される中で、デジタルノマドのニーズに即した観光地域づくりを支援するものです。
本記事では、対象となる事業者がスムーズな申請に繋げられるようにするために、補助金の制度についてわかりやすく説明いたします。
目次
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の概要
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業は、デジタルノマドの継続的な誘致に向けて、受入環境整備及び滞在プログラムの造成等の取組を支援する補助金です。

質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業のスケジュール
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の申請締め切りは、2025年5月30日(金)17時です。
手続きの流れは下記のとおりです。補助金の対象となるのは、交付決定後に発生した費用(契約・発注~支払の一連の取組)のみが対象となります。事前に契約・発注したものは補助対象とはなりませんのでご注意ください。

質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の補助対象者
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の申請を行えるのは、下記のとおりです。
- 地方公共団体
- 観光地域づくり法人(DMO)
- 地域振興を目的とした民間事業者等の組織
- 協議会 等
申請主体が地方公共団体ではない場合は、地方公共団体との連携を必須とし、地方公共団体の実施体制への参画に関する趣意書を提出する必要があります。
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の補助対象事業
補助の対象となる事業は、質の高い消費と投資を呼び込むデジタルノマドの継続的な誘致・受入に向け、地域の特性及びデジタルノマドのニーズに合わせた受入環境整備を図ることを目的した受入体制の構築・滞在プログラムの造成となります。
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の補助金額・補助率
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の補助率及び補助上限額は下記のとおりです。
補助率 | 補助上限額 |
---|---|
1/2 | 500万円 |
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の補助対象経費
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業で補助対象となるのは、下記の経費です。
補助対象経費 | 概要 |
---|---|
事業の企画開発及び専門家からの意見聴取に関わる経費 | 事業の企画開発及び専門家からの意見聴取に関わる経費 |
デジタルノマドのニーズに合わせた施設改修・整備等に係る費用 | ・宿泊施設等へのワーキングスペースの改修・整備に係る費用 ※デジタルノマド向けワークスペースの新設やデジタルノマドのニーズにあった設備設置等のための内装整備に係る費用 ・コリビング等デジタルノマド向け中長期滞在に適した宿泊施設の改修に係る費用 ※キッチン、リビング、ランドリー等の共同スペースの設置等、既存の宿泊施設や古民家等への中長期滞在に適した設備の改修・整備費用 ・宿泊施設やワークスペース等に交流機会の創出を目的とした、ジムやバー等の趣味を通じて参加者同士が交流可能な設備の整備費用 |
デジタルノマドのニーズに合わせた設備導入・物品購入等に係る費用 | ・ワーク環境の世界との時差対応として、24 時間利用にする為のスマートロックの導入や防犯カメラ設置等の導入に係る経費 |
デジタルノマドの受入に必要な滞在プログラム造成・効果検証等に係る費用 | ・デジタルノマドの招聘・受入、モニターツアーの実施に係る経費 ※海外を本拠地とするデジタルノマドの訪日渡航経費、宿泊滞在費、コワーキングスペース利用費、滞在中の交流会や体験プログラムの造成及び実費、滞在中の支援に関わる経費 ・デジタルノマド受入に必要な人材の育成費、受入側の関係者を対象にしたセミナー・研修等の開催に係る経費 |
デジタルノマドが必要とする受入環境に関する情報発信等に係る費用 | ・デジタルノマドが必要とする宿泊施設、コワーキング施設、体験プログラム等の情報閲覧可能なWEBページ等の構築に係る経費 ・SNS等を活用したデジタルノマドが必要とする情報の発信に係る経費 ・デジタルノマドが集まるイベント等への参加費や広告出稿に係る経費 ・デジタルノマド同士や地域とのつながりを促進するコミュニティツール等の導入に必要な経費 |
本事業の効果検証、課題分析等に係る費用 | ・招聘したデジタルノマドへのアンケートの実施やヒアリングの実施経費、データ集計や分析に関わる経費、成果とりまとめ・報告に関する経費 |
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の申請に必要な書類等
質の高い消費と投資を呼び込むためのデジタルノマド誘客促進事業の申請に必要な書類は、下記のとおりです。
なお、提出前に必ず提出先に事前相談を行う必要があります。
書類名 | 概要 |
---|---|
様式1:事業内容申請書 | 指定する様式を用いて作成したもの |
様式2:申請主体 | 指定する様式を用いて作成したもの |
様式3:実施体制 | 指定する様式を用いて作成したもの |
様式4:事業計画書 | 指定する様式を用いて作成したもの |
様式5:受入地域情報 | 指定する様式を用いて作成したもの |
様式6:事業スケジュール | 指定する様式を用いて作成したもの |
様式7:プログラム提案書 | ※デジタルノマドの招聘を行う場合に限り記載 |
様式8:費用積算書 | |
様式9-1:積算根拠資料 | ※任意書式 ※様施設等の改修・設備の導入及び物品の購入を実施する場合に限り記載 見積書の他に可能であれば図面などの規格・仕様がわかる資料を添付すること |
様式9-2:収支計画 | ※任意書式 ※施設等の改修・設備の導入及び物品の購入を実施する場合に限り記載 施当該事業に要する資金の調達方法、改修後の施設運営の収支(運営経費、料金設定、初期投資の回収時期等)を記載すること。 |
別紙1:趣意書 | ※申請主体が地方公共団体でない場合 |
事業概要説明書 | 指定する様式を用いて作成したもの |
さいごに
デジタルノマドは、⻑期滞在に起因する滞在期間全体での消費額の⾼さに加え、実業家等も含むビジネスインバウンドであり、対⽇投資の拡⼤や⽇本企業とのビジネスマッチング機会の創出等の効果も期待されています。
観光面でのメリットだけではなく、ビジネス面での地域への波及効果も高く、地方公共団体と連携することで、今までになかった新たな需要を獲得することができそうです。