【ものづくり補助金】遂行状況報告は発注から2週間以内に行うこと

ものづくり補助金は、採択後に交付申請を行い、その申請について承認を受けることができたら(交付決定)、ようやく発注することができます。
一般的には、交付申請~発注~導入~支払い~実績報告(完了報告)という流れで進みますが、交付申請から実績報告まで間が空く場合には、「遂行状況報告」の提出が求められます。
最近、この遂行状況報告についてルールが変わったため、新しいルールについてお知らせします。

結論

先に結論をお伝えすると、遂行状況報告は、設備を発注してから2週間以内に提出が必要となりました。発注したけれど報告書を出していないという事業者様は、早急な対応が必要です。

ものづくり補助金の遂行状況報告とは

遂行状況報告は、その名の通り計画の遂行(進捗)状況を事務局に報告するものです。
ものづくり補助金の場合は、ものづくり補助金事務局ホームページにて、下図のような様式が用意されています。

  • 受付番号:申し込み時に採番された番号で、交付決定通知書などにも記載されています
  • 交付決定日:交付決定通知書の右上に記載されている日付
  • 事業計画名:申請時に入力した計画名
  • 実施状況:いつ発注して、スケジュール通りか、遅れているか、遅れている場合はその理由など、数行程度で大丈夫です。
  • 支出状況:別紙Excelに記載。基本的には支払いはまだ発生していない場合が多いと思いますので、その場合は0円で大丈夫です。
ものづくり補助金遂行状況報告様式
ものづくり補助金遂行状況報告様式別紙

遂行状況報告タイミングの変更

この遂行状況報告について、これまでは交付決定日から約3か月たっても事業が完了していない場合に報告が求められていました。そのため、発注してすぐ納品されるような設備の場合などは、遂行状況報告を提出しないまま事業を終えるという場合も多くありました。
しかし、このルールが2024年8月頃から【発注して2週間後が期限】と変更されています。

従来の遂行状況報告期限

従来の報告期限

新たな遂行状況報告期限

新しい遂行状況報告期限

このルール改変が突然行われたのか、事務局からこのルールについてメールでお知らせされている事業者と、メールに記載がない事業者とが混在しているようです。
また、この遂行状況報告については、前述の通り、「すぐに納品される設備」のような場合には出す必要がなかったため、報告書の提出義務をご存じなく、事務局からのメールを読み飛ばしてしまったという事業者様もいらっしゃるかと思います。

補助金のめんどうくさいところでもあり、税金が源泉であるため仕方がないところでもあるのですが、お金を受け取るためにはこれら必要な書類は忘れずに提出する必要があります。もし出し忘れていたという場合には、事務局のご担当者様に早急にご相談いただき、提出することをお勧めします。

おわりに

自社の生産性向上に役立つ機械設備やシステム開発時に活用できるということで、非常に人気のあるものづくり補助金ですが、補助金を受け取るためにはルールに従い計画に取り組む必要があります。
「補助金を活用したいが、複雑でよくわからない」という事業者様に対しては、当事務所でも申請支援を行っております。専門家等も活用しながら、ぜひ補助金を事業に役立てていただければと思います。

中小企業診断士+2児の母。 もともとはIT系を得意としていたはずが、補助金の申請支援のご希望が多いため、最近はすっかり補助金支援専門家になりつつありますが、どんなご相談でも歓迎です。1件1件について常により良い結果を目指し、全力で事業者様をご支援しております。