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事業再構築補助金 最新情報
事業再構築補助金はさまざまな業種で使える補助金です。しかし、その使いやすさが仇となってしまったのか、令和5年度中はさまざまなトラブルが続き、外部有識者によって事業の見直しが求められることになりました。現在、2024年7月26日を応募締切として、12回以降の公募が開始しています。申請要件が複雑化していることに加え、また昨年度の結果を基に、採択後のルールも複雑化することが予想されます。申請要件・再構築指針に沿う事業計画であることを十分にご確認の上でチャレンジされることをお勧めします。
事業再構築補助金とは?人気の理由は?
事業再構築補助金は、「事業の再構築」と名がつくとおり、自社が「新事業にチャレンジする」「主な事業・業種を現在のものから変更する」「海外で製造していたものを国内生産に切り替える」など思い切った取組(事業再構築)を行う際に、その費用の一部を補助することを目的とした補助金です。
ものづくり補助金よりも補助上限額は高いものの、受け取れる要件は事業規模等によって変わりますので、自社の売上規模や従業員数はどの枠に当てはまるのかを必ず事前にご確認ください。
あまり他の補助金では補助対象にならない「建物の改修費」を始め、「機械設備費」や「広告費」などさまざまな経費が補助対象となるため、これまで補助金を活用したことがない多くの事業者様もチャレンジされています。
補助金の名の通り、既存事業のための経費ではなく、あくまでも「新事業のための経費」が補助対象となりますので、ご注意ください。
事業再構築補助金の利用例
- 現在の事業所を改装して、新サービスを提供したい
- 最新の機械設備を導入することで、新たな加工方法を獲得し、新製品を製造することで、新市場に参入したい
- 飲食業で培ったノウハウを活用し、新たに料理がおいしい宿泊施設を作りたい など
事業再構築補助金の類型はどれを選ぶべき?
2023年度11次 申請枠 | 補助上限額 | 補助率 |
---|---|---|
成長分野進出枠(通常類型) ①成長分野への大胆な事業再構築に取り組む事業者 ②縮小市場に置かれている事業者が成長が見込まれる他事業へ再構築 上記①②いずれかの事業者の、新事業でのみ利用する投資を補助 | 最大3,000万円※ | 1/2※ または2/3※ |
成長分野進出枠(GX進出類型) グリーン成長戦略「実行計画」14分野の本文中に「<現状と課題>」として記載されている課題解決に取り組む事業者を補助 | 中小:最大5,000万円※ 中堅:最大1億円※ | 1/2※ または2/3※ |
コロナ回復加速化枠(通常類型) ①コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者 ②事業再生に取り組む事業者 上記①②いずれかの事業者の、新事業でのみ利用する投資を補助 | 2,000万円 | 2/3 または 2/1 |
コロナ回復加速化枠(最低賃金類型) 2022年10月から2023年9月までの間で、3か月以上最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員の10%以上いる事業者が、新事業でのみ利用する投資を補助 | 最1,500万円 | 3/4※ または 2/3※ |
サプライチェーン強靱化枠 ①成長分野にある事業者が、海外で生産・調達等していた製品・部品の国内回帰を実現する ②地域でサプライチェーン維持が懸念されている重要産業について、サプライチェーン強靭化を実現する 上記①②いずれかの事業者の、新事業でのみ利用する投資を補助 | 最大3億円 建築費を含む場合5億円 | 1/2 または 1/3 |
各枠の説明は、わかりやすさを優先し、意訳しています。正確な表現は公式ホームページをご確認ください。
上記のとおり、申請枠はさまざまですが、各枠明確な申請要件がありますので、単純に補助上限額が高い枠や、補助率の高い枠で申請すれば良い(できる)というわけではありません。自社の取組に一致する枠で、自社の強みや差別化要素ををアピールすることが必要です。
対象経費
- 建物費(建物の建築・改修、建物の撤去、賃貸物件等の原状回復、貸し工場・貸店舗等の一時移転)
- 機械装置・システム構築費(設備、専用ソフトの購入やリース等)、クラウドサービス利用費、運搬費
- 技術導入費(知的財産権導入に要する経費)、知的財産権等関連経費
- 外注費(製品開発に要する加工、設計等)、専門家経費 ※応募申請時の事業計画の作成に要する経費は補助対象外。
- 広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)
- 研修費(教育訓練費、講座受講等)
補助対象経費の種類は幅広いですが、基本的には資産となるもの、すなわち建物費・機械装置(システム構築)費への支援を主な目的としています。そのため、広告宣伝費のみ、外注費のみといった申請は基本的には通りにくいと考えていただくのが良いと思います。
事業再構築補助金の申請の流れ
STEP 1 | 書類作成 | 申請書類の作成をします。 |
STEP 2 | 応募申請 | 電子申請を行います。 |
STEP 3 | 審査 (事務局) | (審査が行われます) |
STEP 4 | 採択発表 | 審査の結果、採択をされた事業者が発表されます。 |
STEP 5 | 説明会 | 採択者は事務局が開催するオンライン説明会に参加します。 |
STEP 6 | 交付申請 | 説明会で受けた説明を基に書類の準備を行い、交付申請を行います。 |
STEP 7 | 事業実施 | 申請した事業を実施します。 ※通常は、ここで初めて契約(発注)が可能となります |
STEP 8 | 実績報告 | 事業の完了報告をします。 |
STEP 9 | 補助額確定 (事務局) | (報告をもとに最終的な補助金額が確定されます) |
STEP 10 | 請求 | 補助金の支払いを事務局に対して請求します。 |
STEP 11 | 補助金支払い (事務局) | 補助金が口座に振り込まれます。 |
事業再構築補助金を活用したい場合に気を付けたいこと
補助金は毎回の募集時に、「事業期間」が定められています。募集の際には締め切りを必ず確認をしましょう。
補助金を受けるためには、交付決定から事業期間の締め切りまでに、交付申請、発注、納品等、申請した計画の全てを完了しなければなりません。
発注から納品がスムーズに進むように、「事前にメーカーや金融機関へ相談を行ったうえで応募」をすることをお薦めいたします。
事業再構築補助金申請支援
現在、当事務所では事業再構築補助金のご支援を積極的には行っておりません。理由はさまざまですが、外部有識者からの指摘があったように、現状は「事業再構築を切実に必要としている事業者様に、専門家として活用をお勧めできる」補助金ではないと考えるためです。
それでも詳細について確認したい事業者様におかれましては、一度お問合せいただければと思います。
事業再構築補助金申請支援の流れ
1. | 初回相談 | ものづくり補助金の公募要領のご説明や、申請にあたっての留意点、スケジュールについてお伝えします。 【無料支援】 ※訪問の場合は交通費を実費請求いたします |
2. | 事業計画に関するヒアリング | 企業様の事業内容や、今回の補助金で考えられている事業計画についてお伺いします。 実現可能性や新規性等が、補助金申請にあたり満たしているかの確認も行います。 |
3. | 事業計画書の作成支援 | 事業計画書の作成支援をいたします。 審査ポイントを踏まえた、誰にでも読みやすく理解しやすい計画書の作成を全力サポートいたします。 |
4. | 加点項目の施策の実施支援 | 事業継続力強化計画等の加点対象となる施策について、策定の支援をいたします。 【着手金の範囲内で無料支援】 |
5. | 申請書類の最終確認 | 申請書類の最終確認を行います。 申請作業は企業様ご自身にお願いしております。 |
6. | 交付申請 | 採択された場合、事業を開始する前に交付申請書の作成を行い、提出します。 【希望者には無料支援】 |
7. | 中間報告 | 遂行状況報告書を作成し、提出します。 【希望者には無料支援】 |
8. | 実績報告の申請支援 | 事業完了後、補助金を受け取るために実績報告書を作成し、提出します。 【希望者には無料支援】 |
9. | 補助金の請求 | 補助金の請求を行います。 【希望者には無料支援】 |
事業再構築補助金支援実績
- サービス業
- 警備業
- 建設業
- 金属加工業
- 歯科医院
- 菓子製造業
- 飲食業 等
対応エリア
訪問対応可能エリア
三重県
北勢地区 | 鈴鹿市、四日市市、桑名市、亀山市 |
中南勢地区 | 津市、松阪市 |
※上記に限らず、ご希望がございましたらまずはお問合せください。
オンライン対応可能エリア
全国対応可能
事業再構築補助金と合わせて取りたい施策
ものづくり補助金と合わせて取ることでお得になる施策をご紹介します。
先端設備導入計画
先端設備等導入計画を合わせて取ることで、下記のような特典が得られます。
- 設備投資に係る固定資産税を3年間1/2にできる
事業継続力強化計画
事業継続力強化計画を合わせて取ることで、下記の特典が得られます。
- 事業再構築補助金が優先採択される
経営力向上計画
経営力向上計画と合わせて取ることで、下記の特典が得られます。
- 設備投資について、即時償却(設備投資をした年に全額損金計上)を行える。または、税額控除(法人税等の減税)のどちらかを選択できる
※ 先端設備計画との併用も可能です